建築ドローイング、壁紙など

建築作品のプロジェクトのために、ル・コルビュジエはじつに多くのドローイングを描いています。絵で描いてイメージを施主に示すことが多かったようです。今ならさしずめCGやVRでしょうか。彼は自らが設計図を描くことはあまりなかったのですが、所員が描いた図面の横にドローイングを描いているものもあります。それらは彼がどんな建築を作りたいか、がストレートに表現されたものになっています。

作品集の中に掲載されていたり、自身が執筆した著書の挿図として掲載されたりしていますが、とくに発表される機会もなく、事務所で保管していたり、友人に贈呈したものも多くあり、単なる下絵というよりも、絵画作品とでも呼べるほどのものでもありました。

また、建物のための絵という点では、スイスにあった壁紙メーカー「ザルブラ社(Salubra)」に依頼されて作った壁紙デザインも挙げられます。

1931年と1959年の2度制作された壁紙見本帳は、「色彩の鍵盤」と名付けているように、見事なカラーチャートとなっています。これらは復刻版が出され、現在ではル・コルビュジエのカラーパレットに従った色の塗料も販売されています。

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