ル・コルビュジエの手の中の小石

ルシアン・エルヴェはル・コルビュジエのもっとも身近にいた写真家でした。エルヴェはル・コルビュジエの建築だけでなく、プライベートな表情も撮影しています。カップ・マルタンに同行し、休暇中のル・コルビュジエの姿を収めた写真は記録としても貴重なものです。 「海浜は、石ころを、はっとするような物を、無尽蔵にくれる」(『二つの間に』)と語ったル・コルビュジエは、気に入ったかたちの石を拾って集めていました。詩的なオブジェとよんだ石から、彼はさまざまなイマジネーションをかきたてられたのでしょう。角がとれて丸みを帯びた小石を、ル・コルビュジエの手がやさしく支えています。

カテゴリー
写真
年代
1951
技法
ゼラチンシルバープリント
サイズ
450 x 400(フレームサイズ)