ランタンのある危うい調和

暗いバックを照らすように、画面中央にある青いツマミのようなものがあるのがランタンである。左側にはポットとマッチとタバコ、右側には六角形の積層ガラスが描かれている。熱いポットと冷たいガラスが左右に対比して置かれ、その表現も曲線と直線の対比が強調されている。ランタンを真ん中にして、危ういバランスが表現されている。構図は綿密に計算されている。下部に引かれた横の線でこの作品を切り離すと、大きな横長の黄金比長方形となり、それはポットが描かれた縦長の黄金比長方形部分と、ランタンとガラスが描かれた正方形部分に分かれる。正方形部分は4つの小さな正方形に分けられ、その中心はガラスの中心に重なる。さらに、ポットがある長方形部分は、マッチ箱が描かれたブルーの横長の黄金比長方形と残りの正方形で構成されている。

カテゴリー
絵画/油彩
年代
1931
技法
油彩、カンヴァス
サイズ
81.3 x 100.1