レア

シュルレアリスティックな作品である。家の前の大きな樹木とその足元に置かれたテーブルの上にはギター、家の暗い扉の奥から出てきたのは、牡蠣の貝殻と骨であり、宙にふわふわと浮かんでいるかのようである。タイトルの『レア』はコレットの小説『シェリ』からきていると言われている。似た絵柄の作品では暗い扉の前には女性(レアを暗示する娼婦)が立っていたが、この作品では、それが女性を象徴する牡蠣の貝殻になっている。この家はル・コルビュジエがバカンスでよく訪れたアルカション湾のピケ村にある、ヴィダル家による宿と思われる。ちなみに牡蠣はここアルカション湾の名産である。

カテゴリー
絵画/油彩
年代
1931
技法
油彩、カンヴァス
サイズ
146.3 x 114.0