絵画「三つの人物像」

ル・コルビュジエはドラクロワの「アルジェの女たち」(1834)に想を得て、三人の人物を配置する作品を手がけました。ドラクロワの作品ではハーレムにいる三人の側室と一人の使用人が描かれていますが、ル・コルビュジエの作品では、左端の人物の輪郭をたどっていくと、真ん中の人物の身体となり、気づくと右側の女性になっているというように、線は共有され、絡み合い、混ざり合い、視線の移動を促しています。同じような絵柄は版画集「二つの間に」でも描かれ、海辺が舞台となっています。

カテゴリー:
絵画/素描
年代:
1934
技法:
紙、インク
サイズ:
190 × 310 mm
所蔵:
西美寄託