「直角の詩」から Cの1
『直角の詩』はル・コルビュジエの建築や造形に対する考え方が記された詩と挿図からなる版画集である。その中の「C-1肉体」の項に「戦に出陣するベルゼブル」としてこれが描かれている(ベルゼブルとは「魔界の君主」「悪霊の頭」などとされている)。なお、この姿は切り株と小石を繰り返し描いているうちに作られ、加えて自分の飼い犬の思い出を加えて創造されたものだと記している。画面左側の緑色と茶色の部分が切り株、画面右側の白い部分が小石であり、これらを合体させたのが、この牡牛である。なお、この頭部へさらなる変形を加えることで、展示番号⑭や⑮の「牡牛」につながっていったと見て良いだろう。
- カテゴリー
- 版画
- 年代
- 1955
- 技法
- リトグラフ
- サイズ
- 420 x 325