静物
ル・コルビュジエは1920年代前半、ピュリスムの画家として、純粋な幾何学的形態の卓上の静物画を描いた。その後、女性や象徴的モチーフを多く描くようになっても、幾何学的に整理された画面構成に従った作品づくりが根底にあるのは変わりない。本作は1923年に描き始めてから、長年アトリエに置き、折に触れて塗り直していた作品であり、年記を見ても、年を重ねて描き続けていたことが窺える。絵具の下には別の色を見ることができ、当初の画面はかなり違う色彩であっただろう。加えて、多くの静物が並ぶ構成も多少異なっていたのかもしれない。30年を経て、1953年に一応完成とされた。
- カテゴリー
- 絵画/油彩
- 年代
- 1953
- 技法
- 油彩、カンヴァス
- サイズ
- 113.7 x 145.6