テーブルにつく人物

青、黄色、新聞紙による大胆な色面とそこに置かれた赤い曲線がまず印象に残る作品です。タイトルにあるように、本作はテーブルを前にして座り、両手を組み合わせてほほ笑む人物の姿を描いたものです。この人物は大きな目、小さく可愛らしい口元から、ル・コルビュジエの愛妻イヴォンヌであることが分かります。テーブルに置かれているグラスのようなものからは炎が見えることから、ろうそくを表わしているのでしょう。彼女は手を組んで穏やかに祈りを捧げているようです。このモチーフは「イコン」(キリスト教東方教会における聖像)と名付けられ、繰り返し描かれています。No.154「翼のある女」も同じ一連の作品です。

カテゴリー
パピエ・コレ
年代
1939~52
技法
紙、グアッシュ、インク、鉛筆
サイズ
1030 x 690
所蔵
西美寄託