静物

テーブルの上には、皿とナイフ、フォーク、スプーンとパン、グラスが置かれている。テーブルの下から覗くと、遠くに灯台が見える。本作は『灯台が見える昼食』という油彩画のための下絵である。見えているのは、この時期、ル・コルビュジエが休暇を過ごすためによく訪れていたフランス西部、大西洋に面したアルカション湾のカップ・フェレ(フェレ岬)の灯台と思われる。食器は少しずつゆがみ、ふくらみ、20年代前半の作品のような繊細さは感じられず、ル・コルビュジエは新しい表現の方向性を確実にしたものと思われる。

カテゴリー
絵画/素描
年代
1928
技法
紙、鉛筆
サイズ
30.2 x 24.5