賽は投げられた

「賽は投げられた」とは、「運命に向かってことは進み始めたので、もはや引き返すことはできない、行くしかないのだ」という意味。カエサルが元老院に反旗を翻して、ルビコン川を渡るときに発した言葉とされている。ル・コルビュジエはいつも、前進あるのみ、の姿勢で活動をしていたので、この言葉は彼にとってふさわしい。絵柄を見ると、ル・コルビュジエが繰り返し描いてきた骨、人の顔のような模様のある石のモチーフが向かい合うように大きく描かれ、中央には黄色の小さい三角錐、バックは白・赤・黒の大きな色面によって、不定形のさまざまな形が示されている。画面最下部に小さくサイコロのようなものが描かれているのが目に入る。
所蔵:ル・コルビュジエ財団

カテゴリー
工芸/タピスリー
年代
1960
技法
タピスリー
サイズ
218.0 x 355.0