「ル・コルビュジエ 造形芸術展」(1938)
ル・コルビュジエは生涯において何度も展覧会を開催している。もっとも古くは1913年にパリのサロン・ドートンヌで開催した「石の言葉」と題された水彩画の展覧会である。1918年から1920年代半ばにかけては、友人の画家オザンファンとともに「ピュリスム」の画家として活躍し、展覧会を行っている。その後も、展覧会は行われたが、大きな会場で個展を行う場合には、彼は自身の建築と絵画を並置して見せる構成を重視している。
展覧会の告知用に、彼はリトグラフによる版画ポスターを制作している。本作もそんなポスターの1枚。1938年1月15日から2月6日にかけてチューリッヒ美術館で開催された「ル・コルビュジエ 造形芸術 1919~1937 絵画と建築」展のためのポスターである。幾何学的形態の《サヴォア邸》のスケッチの上部に貝殻や人体を思わせるフォルムがフリーハンドの曲線によって描かれている。
- カテゴリー
- 絵画/版画・ポスター
- 年代
- 1938
- 技法
- リトグラフ
- サイズ
- 99.2 x 70.4